世界三大時計ブランド、世界二大時計ブランドに数えられる時計界を代表する高級ブランドです。スイス時計を世界の最高峰へ押し上げた立役者でもあります。時計フリークの到達点。
創業者の一人、アントワーヌ・ド・パテックは、1830年に起こったポーランド動乱の際、スイスへ亡命した貴族の一人でした。パテック自身は時計職人ではありませんでしたが、資金調達力があったこと、また優秀な時計士との出会いにも恵まれたことにより、1839年にパテック・フィリップ社の前身となるパテック・チャペック社をジュネーブ(スイス)に創設します。
パテック・チャペック社は1844年に開催されたパリ万国博覧会に自社製品を出品するまでに成長しました。このパリ万博でパテックはもう一人の創業者、ジャン・アドリアン・フィリップと出会いました。当時、パリでも有数の時計士だったフィリップは自身が発明した竜頭巻き機構搭載の薄型懐中時計をロンドン万博に出品し、見事入賞を果たしています。アントワーヌ・ド・パテックはジャン・アドリアン・フィリップを自社に誘い、1851年にパテック・フィリップ社が誕生しました。
パテック・フィリップは創業以来、デザインから完成まで全ての工程において世界最高水準を誇る徹底したマニュファクチュール精神によって、名実共に世界最高のブランドであり続けてきました。160年に及ぶパテック・フィリップの歴史では時計製造が途絶えたことが一度もなく、その中で受け継いできた技術と哲学は今も色褪せることがありません。その継続の中で培った、時計メーカーとしてのもうひとつの財産である優秀な人材によって、時計の普遍的なスタイルを確立する一方、斬新なデザインにも挑戦する姿勢が「世界最高峰のブランド」として常に君臨し続けられる所以です。
パテック・フィリップの時計作りはほとんど手作業に近い状態で行われています。芸術品とまでいわれる文字盤の製作は推して知る所ですが、ムーブメントにも徹底して吟味した素材を用い、部品は一つ一つホウの木を使って磨き上げます。一説には一つの時計を作るのに9ヶ月もの時間をかけている、といわれるのは上記のような理由によります。
ジュネーブ・シールとは、スイスの時計産業の中心地とも言えるジュネーブ市が定める基準に基づいた品質規定。クロノメーター認定を上回る厳しい規準だが、機械式時計の全製品がジュネーブ・シールに準じているのはパテック・フィリップ1社のみである。
パテック・フィリップは1920年より新しい体系のシリアル番号を使用しており、一部重複がみられます。
| 製造年 | シリアル番号 | 製造年 | シリアル番号 | 製造年 | シリアル番号 | 製造年 | シリアル番号 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1840 | 100~ | 1845 | 1,200~ | 1850 | 3,000~ | 1855 | 8,000~ |
| 1860 | 15,000~ | 1865 | 22,000~ | 1870 | 35,000~ | 1875 | 45,000~ |
| 1880 | 55,000~ | 1885 | 70,000~ | 1890 | 85,000~ | 1895 | 100,000~ |
| 1900 | 110,000~ | 1905 | 125,000~ | 1910 | 150,000~ | 1915 | 175,000~ |
| 1920 | 190,000~ | 1925 | 200,000~ | 1950 | 700,000~ | 1955 | 725,000~ |
| 1960 | 750,000~ | 1965 | 775,000~ | 1970 | 795,000~ | 1920 | 800,000~ |
| 1925 | 805,000~ | 1930 | 820,000~ | 1935 | 824,000~ | 1940 | 835,000~ |
| 1945 | 850,000~ | 1950 | 860,000~ | 1955 | 870,000~ | 1960 | 880,000~ |
| 1965 | 890,000~ | 1970 | 895,000~ | 1940 | 900,000~ | 1945 | 915,000~ |
| 1950 | 930,000~ | 1955 | 940,000~ | 1960 | 960,000~ | 1965 | 975,000~ |
| 1970 | 995,000~ | 1960 | 1,100,000~ | 1965 | 1,130,000~ | 1970 | 1,250,000~ |
| 1975 | 1,350,000~ | 1980 | 1,450,000~ | 1985 | 1,600,000~ | 1900 | 1,650,000~ |
ジェラルド・ジェンタが「ノーチラス」からさらにカジュアルなラインとして1997年に提案したのが「アクアノート」です。最も革新的と言えるのは「トロピカルバンド」と呼ばれるゴム製のストラップ素材を、ストラップのみならず文字盤にも使用している点で・・・
>> パテック・フィリップ アクアノートの詳細
パテック・フィリップの腕時計は、完成されたフォルムと完璧なバランスを保つ文字盤デザインにより現在の腕時計デザインの原型となっているものも多いのが特徴です。その代表的存在が「カラトラバ」です。カラトラバはパテック・フィリップのスタイルを最も象・・・
>> パテック・フィリップ カラトラバの詳細
丸型の「カラトラバ」に対してトノー型も含む角型ケースを採用した「ゴンドーロ」。ブラジルの販売店ゴンドーロ&ラブリオ社からの受注で製作した「クロノメトロ・ゴンドーロ」に由来しています。デザインは1920~1930年代に一世を風靡したアールデコ・・・
>> パテック・フィリップ ゴンドーロの詳細
「ノーチラス」は1976年、パテック・フィリップ初のステンレススチールを使用したスポーツモデルとして誕生しました。ジェラルド・ジェンタによるデザイン。最大の特徴はケースにあり、裏蓋のないシングルピース・ケースはオリジナリティー溢れる8角形で・・・
>> パテック・フィリップ ノーチラスの詳細
| 年号 | ブランド | 出来事 |
|---|---|---|
| 1812 | パテック・フィリップ | 創業者アントワーヌ・ド・パテックがポーランドで生まれる。 |
| 1815 | パテック・フィリップ | 創業者ジャン・アドリアン・フィリップがフランスの時計士の子として生まれる。 |
| 1830 | パテック・フィリップ | アントワーヌ・ド・パテックがスイスに移り住む。 |
| 1839 | パテック・フィリップ | アントワーヌ・ド・パテックと時計士フランソワ・チャペックが、パテック・フィリップ社の前身となるパテック・チャペック社を創設。 |
| 1844 | パテック・フィリップ | パリ万博にてアントワーヌ・ド・パテックとジャン・アドリアン・フィリップが出会う。 |
| 1845 | パテック・フィリップ | ジャン・アドリアン・フィリップが共同経営者となる。フランソワ・チャペックが退社。 |
| 1845 | パテック・フィリップ | 「ミニッツリピーター懐中時計」発表。竜頭巻上げ時刻合わせ式時計の特許取得。 |
| 1848 | パテック・フィリップ | ゼンマイで稼動する秒針付き時計を開発。 |
| 1849 | パテック・フィリップ | ティファニーに時計の供給を開始。 |
| 1851 | パテック・フィリップ | 社名を「パテック・フィリップ」に変更。 |
| 1851 | パテック・フィリップ | 第1回万国博覧会(ロンドン)で金賞を受賞。同万博でパテック・フィリップを知ったビクトリア女王が竜頭巻上げ時刻あわせ式時計を購入。 |
| 1854 | パテック・フィリップ | 本社をQuai General Guisanに移転。 |
| 1868 | パテック・フィリップ | コスコヴィッチ伯爵夫人(ハンガリー)からの注文でスイス初の腕時計を製作。 |
| 1877 | パテック・フィリップ | アントワーヌ・ド・パテック没。音楽家チャイコフスキーがルイ15世スタイルのクォーターリピーター付懐中時計を購入。 |
| 1881 | パテック・フィリップ | 精密緩急調整機構の特許取得。 |
| 1889 | パテック・フィリップ | 懐中時計の永久カレンダー機構の特許取得。 |
| 1891 | パテック・フィリップ | ジャン・アドリアン・フィリップが息子ジョセフ・エミール・フィリップに経営を譲り退社。 |
| 1894 | パテック・フィリップ | ジャン・アドリアン・フィリップ没。 |
| 1902 | パテック・フィリップ | 懐中時計のスプリットセコンド・クロノグラフ機構の特許取得。 |
| 1907 | パテック・フィリップ | ジョセフ・エミール・フィリップ死去後、息子アドリアン・フィリップが経営を引き継ぐ。 |
| 1908 | パテック・フィリップ | 現在の本社ビルが完成。 |
| 1909 | パテック・フィリップ | ウエストミンスターのメロディーを正時と15分ごとに奏でる超複雑懐中時計「レグラ公」製作。 |
| 1915 | パテック・フィリップ | 物理学者アインシュタインが超薄型懐中時計を購入。アインシュタインは同年に相対性理論を発表。 |
| 1922 | パテック・フィリップ | スプリットセコンド・クロノグラフ付き腕時計を製作。 |
| 1925 | パテック・フィリップ | 永久カレンダー付き腕時計を製作。 |
| 1927 | パテック・フィリップ | 天文時計「パッカード」製作。シングル・クロノグラフ、スプリットセコンド・クロノグラフ付き腕時計シリーズの生産開始。 |
| 1929 | パテック・フィリップ | 世界大恐慌の影響で経営が悪化。スターン兄弟文字盤製作所のスターン兄弟(シャルル・スターンとジャン・スターン)が資本参加。 |
| 1932 | パテック・フィリップ | スターン兄弟によって買収される。アドリアン・フィリップは経営から退き、社長としてジャン・フィスターが就任。「カラトラバ」コレクションを発表。 |
| 1933 | パテック・フィリップ | ヘンリー・グレーブス・ジュニアからティファニーを通じて複雑時計の製作を受注。24機構を搭載した複雑時計「グレーブス・ウオッチ」完成。 |
| 1944 | パテック・フィリップ | 第1回ジュネーブ天文台時計精度コンクールで第1位を獲得。 |
| 1948 | パテック・フィリップ | エレクトロニクス部門設立。 |
| 1956 | パテック・フィリップ | 電気式クオーツ時計を製作。 |
| 1958 | パテック・フィリップ | ジャン・フィスター定年退職。シャルル・スターンの息子アンリ・スターンが社長に就任。 |
| 1959 | パテック・フィリップ | ワールドタイム機構、タイムゾーン表示付機械式時計の特許取得。 |
| 1968 | パテック・フィリップ | 「エリプス」シリーズ発売。 |
| 1976 | パテック・フィリップ | 「ノーチラス」シリーズ発売。 |
| 1978 | パテック・フィリップ | アンリ・スターンの息子フィリップ・スターンが社長に就任。 |
| 1980 | パテック・フィリップ | 創業150周年を記念して「キャリバー89」の基本設計開始。 |
| 1985 | パテック・フィリップ | イースターの日付表示機構の特許取得。 |
| 1988 | パテック・フィリップ | 「キャリバー89」の試作品が完成。 |
| 1989 | パテック・フィリップ | 複雑懐中時計「キャリバー89」発表。 |
| 1993 | パテック・フィリップ | 「ゴンドーロ」シリーズ発売。 |
| 1996 | パテック・フィリップ | 年次カレンダー機構の特許取得。ジュネーブ郊外ブラン・レ・ワットに本社工場新設。 |
| 2000 | パテック・フィリップ | ミレニアムを記念し複雑時計「スターキャリバー2000」発表。天文表示機構の特許取得。 |
| 2001 | パテック・フィリップ | ジュネーブに時計博物館「パテック・フィリップ・ミュージアム」を設立。 |
| 2005 | パテック・フィリップ | スイスレバー式脱進機のガンギ車にシリコン素材を採用。 |