腕時計の純正と価値

腕時計の純正と価値

純正な腕時計とは

そもそも、「純正度の高い腕時計」とはどのような腕時計を指すのかを決めておきましょう。それをはかる基準はいくつかありますが、次のようなものです。「正規販売店で購入している」「ファーストオーナーである」「ギャランティーやワランティーの証明書が付属している」「箱や取扱説明書などの付属品が揃っている」「修理やメンテナンスがされている場合、正規店を通して施術されている」「純正ではない部品が使用されていない」「正規店で修理を受けてもらえる」「研磨や加工がされていない」などです。

正規販売店で購入している

海外のブランドでは、国内向けに輸入販売できる会社を指定している場合が多いため、正規代理店が販売した商品の純正度を高く評価することがあります。これは新品を買う場合にはある程度意識したほうが良いですが、中古ではすでに保証などの対象ではないため、あまり意味がない評価軸といえるでしょう。一方で、日本市場向けに商品をチューニングすることもあるので、それを狙うのであれば押さえるべきポイントかも知れません。

ファーストオーナーである

製造から数十年が経過しているアンティーク時計やヴィンテージ時計は、何人も所有者が変わっていることが多く、その来歴がはっきりしている方が価値がある、とされています。とはいえ、ファーストオーナーかどうかは、現在の所有者の自己申告によるところが多く、この基準の有効性は現在の所有者(お店など)と新しい所有者(購入者)との信頼関係に拠ります。

ギャランティーやワランティーの証明書が付属している

純正を評価するのに一番わかりやすいのが、ギャランティーやワランティーが付属しているかどうかです。しかし、紙の証明書はコストや手間をかけずに偽造できてしまうのが問題です。紙一枚で価格が大きく変わるため、高額で特殊な腕時計では本物と見紛うほど、精緻に偽造された証明書が作られることがあるのを知っておきましょう。

箱や取扱説明書などの付属品が揃っている

こちらも誰にでもわかりやすい評価基準のため、純正を見定める材料にしてしまいがちな要素です。しかし、箱や取説などは後付けで合わせることがいくらでも可能です。また、質屋や買取センターでは付属品を評価基準にしないと明言しているお店もあります。

正規店で修理依頼した

中古の時計で、修理やメンテナンスがされている場合、正規店を通して施術されているかどうかが、純正を判断する指針の一つになっています。一般的には、正規店を通して修理する限りは、メーカーの工房できちんとした修理が行われているイメージがあります。しかし、ブランドによっては、地域にある修理店に子請け、孫請けしているところもあります。メーカー側から交換部品が提供されているなどであれば大丈夫だとは思いますが、製造時と同じクオリティが担保されているかどうかはわかりません。逆に、より技術のある修理屋さんでメンテナンスすると、調子が良くなることもありますが。

純正ではない部品が使用されていない

上記の「正規店を通して修理したかどうか」におおきく関わりますが、古い時計、とくにブランドがすでになかったり、部品の供給を終了しているようなモデルの修理では、代替部品や中古部品、自作部品を使って修理することがあります。これ自体は悪いことではないのですが、これを行うと次の項にある、正規店での修理を受けられなくなるため、純正度を下げる要因とされています。

正規店で修理を受けてもらえる

正規店での修理以前に、修理を受け付けてもらえるかどうかもポイントです。特にロレックスの愛好家が、評価の基準としていることが多い項目です。ロレックスは自社の商品の修理をきちんとしてくれますが、その商品がそもそもきちんとしたものであることが前提です。その「きちんとしたもの」の評価がなかなか厳しいため、修理の見積もりをしてもらえること自体が、時計の純正をはかる方法になってしまっています。なお、純正の高いものであっても、部品の確保が難しい古い腕時計の場合、修理を受けてもらえないこともあります。

研磨や加工がされていない

腕時計は実用する道具ですので、使用すると当然キズやヘコミが生じます。中古時計をリセールする場合は、このキズやヘコミを研磨でおとし、できるかぎりきれいにしてから販売します。研磨すると時計はきれいになるのですが、過度な研磨をしたり、研磨の回数を重ねすぎると、価値を損ねる場合があります。たとえば、もともと施されていたヘアラインや模様がなくなったり、ケースの形が変わったり、ひどい場合はシリアル番号などが読めなくなったりもします。純正を判断するためにも、研磨の履歴が少ないほうが評価されるのは推して知るべし、といったところでしょうか。

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公開日2019年4月15日
著者watchjournal

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