針とインデックスのトラブル

針とインデックスのトラブル

針とインデックスのトラブル

腕時計を構成する部品の中で、もっともトラブルの起こりにくいパーツが「針」かもしれません。ただ、トラブルが起こったときに、一番厄介なのも針ではないでしょうか。腕時計の「針」と、時や分をしめすしるしである「インデックス」のトラブルについてまとめました。

重なり

針とインデックスにおいて、もっとも起こる確率の高いトラブルが「重なり」です。針は歯車の軸と針の穴との摩擦で固定されているのですが、衝撃や経年によって緩むことがあります。針と針、あるいは針とインデックスが重なり、きちんと運針しないことで気がつくことが多いトラブルです。目で見て分かる程度に重なっているのであればよいのですが、1時間に1回だけ干渉する場合など、その重なりに気が付きにくい場合があります。ムーブメントのトラブルと勘違いしがちなので、遅れや止まりなどトラブルの起こる時刻を目安に判断しましょう。

はずれ

針、あるいはインデックスの緩みがすすみ、はずれてしまった状態です。いかにも壊れた感じになるので、気が付きやすいのが救いではあります。はずれた針やインデックス以外は、普通に動作していることがおおく、結果として針やインデックスが風防内で自由に動くこととなり、文字盤にキズをつけたり、他の針やインデックスが外れたりと、別のトラブルを引き起こす可能性もあります。早めに対処したいところです。

塗料の剥離

「針」というだけあって、とても細いパーツである針は、視認性のために塗料が塗布されていることがあります。クロノグラフ針などでは赤色や黄色に著色され、スポーツ感を演出しますが、この塗料が経年により剥離してしまうことがあります。剥がれた塗料が文字盤上を暴れたり、ひどいときはムーブメント側に回り込んだりするので、これも早く対応したほうが良いトラブルです。たいていの場合、全部がきれいに剥がれるのではなく、一部の塗料だけが剥がれるのですが、色を合わせることや塗料のノリを考慮して、結局全部塗り直すことが多いようです。なお、塗装されていないようにみえる針でも、表面に透明のコーティングがされている場合があります。

経年変化

塗装されていない針は、経年によりサビのような変化が生じることがあります。アンティーク時計やヴィンテージ時計の「雰囲気」の一因なので、すぐに対応しなければならないものではありません。汗や水にさらされた腕時計では特に起こりやすいトラブルで、修理師さんがそれを判断するポイントとなる場合もあります。研磨などである程度はきれいにすることができますが、こまかく繊細な作業のため、積極的に対応してくれる修理店は多くないでしょう。

まがりとゆがみ

針のトラブルで一番厄介なトラブルが「まがり」と「ゆがみ」です。金属には弾性と塑性の性質があり、ある程度の力であればバネのようにしなることで元の形に戻ることができますが、さらに力が加わるとまがってしまいます。針のまがりやゆがみはほとんどの場合、文字盤を露出した状態でうっかり触ってしまうことが原因でおこります。慣れないうちは不用意にムーブメントを取り出したりしないほうが良いでしょう。

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公開日2019年9月15日
著者watchjournal

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